POTTIRI'S AUTOBIOGRAPHY

工作やダイエットやITで遊ぶエンジニアの自伝ブログです。

【ネタ】架空の思い出③ 見積の中にあるお前の根拠

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前回までのあらすじ

仕事がないところに舞い込んできた怪しい案件の話。
赤字になったとしても仕事がないよりはマシ。
まずはいくらぐらいかかるのか見積を作ることになったS川。

資料を求めて

(とは言っても・・・。いかんせん資料が少ない)

元請けZ氏から提示された記事にのっていたのは海外発の新技術【シンクロ】。
今回の案件はこれを使ってシステム同士で連携させるという話なのだが・・・。
さすがにあの雑誌の記事だけで見積を作るのは無理と判断した僕は、
資料を求めて街一番の本屋を訪れた。

 

まだインターネットで本を買うという習慣はない時代だった。

 

「英語の本しかないのかよ。」

(・・・日本ではまだメジャーじゃないってことか。)
(今から流行らせたいから記事にしたって感じか。)

 

パラ・・・パラ・・・。

 

「うん、わからん。」
(でも他にはないし、なんか手がかりになるかもしれんし、とりあえず買うか・・・。)

 

〜翌日〜

 

「おはよう」

 

後輩M「おはようございまーす。」
   「なんすかそれ?」

 

「あぁ、これ?見積に使うのに買ったの。」

 

後輩M「へぇ〜」

 

まじまじと本を見る後輩M。

 

後輩M「高っ!」

 

「そうなのよ。痛いわー。」

 

後輩M「えっ、自腹っすか?」

 

「自腹とは?」

 

後輩M「会社に言えば買ってもらえるのに。」

 

「はっ?何そのルール?知らん!」

 

僕は!長らく社外に出向していたので!社内のルールに疎かった!

 

後輩M「残念やねー。」

 

見積の見せ方

見積を作成した僕は先輩達に内容を見てもらうことにした。

 

厳先輩「S川、お前この見積で通ると思ってるの?」

 

「と言いますと・・・?」
(やっぱり言われたか・・・)

 

厳先輩「高すぎだろ・・・アホかお前は・・・。」

 

(言い方ぁ!)

 

優先輩「・・・でもS川はこんぐらい必要だと思うんだろ。」

 

「はい。」
(根拠は弱いけど・・・。)

 

優先輩「技主任とかに聞いてみた?」

 

「ええ、ですが技主任もよくわからないそうで、リスクを見込んで見積を高くするしかないんじゃないかとのことでした。

 

優先輩「ふ〜ん。」

 

厳先輩「それにしてもこれはないだろ・・・。」

 

(仕方ない・・・これでいくか。)
「見せ方を変えましょうか。」

 

優先輩「?」

 

「こんな感じで」

 

【変更前】

機能① ・・・ 100万
機能② ・・・ 60万
機能③ ・・・ 50万

 

↓↓↓↓↓↓↓↓↓

 

【変更後】

調査  ・・・ 100万
機能① ・・・ 50万
機能② ・・・ 40万
機能③ ・・・ 20万

 

優先輩「各機能に載せてた【リスクを見込んだ金額】を新たに設けた見積項目に移動させたのね。」

 

「ええ、先に調査をしっかりしてから各機能の開発に入るという意味です。」
「調査でリスクを潰してから各機能に着手すれば、それぞれの機能の開発は安く済むだろうという考えですね。」

 

優先輩「理想を言えば、調査した時点で想定外のことが見つかれば再見積させてもらえるといいんだがな。」

 

「そうですね。」
「どうです?厳先輩。」

 

厳先輩「・・・お前の中にそれなりの根拠があるならまあいいよ。」

 

(どういう意味?)

 

この後僕は、社長に見てもらい最終調整をしてから見積を提出することにした。

 

(パスワードOK!宛先OK!)

 

マウスに乗る指が震える。

 

(行け!メール!送信!)

 

ハァ・・・ハァ・・・。

次は電話・・・。

 

「お世話になります。S川です。」

 

元請Z「お疲れ。」

 

「先程見積送らせていただきました。届いていますか?」

 

元請Z「うん、今見てる。」

 

(えっ!?早い!?もっと後でいいのに!)

 

元請Z「わかった、いいよ。」

 

「・・・へっ?」

(・・・やばい!!!これはやばいぞ!!!)

 

続く